出逢い
折角だからこれも記録に残しておこう。
私が再びオタクを始めた話。
そして、
私が京本大我にハマった話。
私は元々もう12年近く、嵐の櫻井翔くんを応援してきた。
彼のことをここで語るととてつもなく長くなりそうだから、
また機会があればその時にでも。
ただ、私は自分の人生がおかしくなるほど彼に夢中だったし、多くのことを犠牲にしてきた自覚があったので、嵐の活動休止と共に、アイドルを応援するオタクは辞めようと思っていた。いい加減今まで目を瞑ってきた多くのことに真剣に向き合わなければならないと思っていたし。タイミング的にはよかったんだ。
別に彼のことは今でも好きだし、尊敬しているし、応援をやめたわけではない。
ただ、今までと同じ熱量というよりは、ゆるーく彼の活躍を眺める程度。
これは今までも思っていたことだけれども、翔くんって、国民的アイドルであり、ニュースキャスターであり、番組MCも難なくこなす、そんなパブリックイメージの人。昨年までの嵐の活動を見ればもう誰でもわかる通り、嵐は超が付くほどのスターだ。そんな彼らは私にとっては大きすぎて、アイドルを応援している、というよりも、”嵐”という人たちを応援している感覚だった。
だからこそ、いつしか彼らの本業である”アイドル”というものにあまり興味がなくて。
それは、嵐が最高峰すぎて、それに満足してしまっていたから。
他のグループだったりアイドルには正直視界にも入っていなかったくらい。(笑)
2020年が終われば全てが終わり。
少数派なのは分かっているけど、2020年12月31日で一旦区切りをつけたからこそ、嵐の活動復活を私は望んでいない。自分にはメリットが思い浮かばない。
あの日のまま、あの日の記憶のままにしておきたくて。
年が明けてから、私は嵐の音楽をあまり聞かなくなった。
ライブ映像もほとんど見ていない。
アラフェスのDVDは買っているけど開けてすらない。
嵐のグッズの多くは思い入れのあるもの以外は売った。
ああ、人ってこんなに変わるんだ。
そう思った。
でもそれと同時に感じる喪失感。
今まであった楽しみがなくなる感覚。
そこでいろんなものに手を出してみた。
音楽。アニメ。恋愛。勉強。なんとなくの就活。
音楽は元々好きだったからより深く広く。
でも私の性格上、ハマりにくいし冷めやすいし。
それだけ視野が狭い証拠ではあるんだけど、興味がないものに対する感情はものすごく冷めていて。結局そんなに楽しくなかった。
そんなある時。
あれは確か今年の2月の中旬ぐらいだったはず。
私は中学生ぐらいの頃からMrs.GreenAppleというバンドの音楽がすごく好きで。
メジャーデビューした初期の頃から音楽は漁っていたんだけど。
寝る前にいろんな動画を見るのがルーティンな私は、あの日もいつもと同じようにYouTubeを見漁っていた。そんなこんなで行き着いた動画が、ある人がミセスの"点描の唄"という曲をアカペラで歌うものだった。どうやらその歌主は、京本大我というらしく、ラジオで流れたほんの30秒ちょっとのもの。ジングルってものがあるらしい。ふーん、京本大我。ああ、SixTONESのあの人か。SixTONESね、知ってる知ってる。ジャニーズにも邦ロックをカバーする人が他にもいるんだ。歌上手いんだな。へえ〜。
そんな軽い気持ちで見ていると、他にも京本大我くんが点描の唄を歌っている動画があって。
(ラジらーのやつ)(そのころはよく分からず見ていたけども)
歌うまいなあ。
そのときはふわっと思ったぐらい。
もちろんSNSでSixTONESを見ることがあったり、テレビでもたまに目にすることがあったりするわけだけれども。そこまで見ることはなく、というか、見ない方がいいなとも思いつつ。
(もう自分はオタクをしないと決めていたからね)
(なるべく目に入らないようにしていたのかもね)
(なんかアイドルから距離を置きたかったんだよね)
(軽いトラウマじゃないけど似たような感覚)
そんなあるとき。
突然やってきた。
あれは6月上旬のある日のこと。
インスタの検索欄に出てきた、ある動画。
それは、とあるワイドショーで放送された6月7日に横アリで行われたSixTONES on eSTのライブ映像。
NAVIGATORで"Hey you!"と指を差しながら歌う京本大我。
え?え?なんだ今の?
私の時間が一瞬だけ止まった気がした。
たったワンフレーズだけなのに途端に曲の世界観に引き込まれる、あの歌い方。と、そのビジュアル。
気づけばその"Hey you!"を、永遠に永遠に、再生している自分がいた。
その瞬間、私は沼に落とされたんだ。
おそらくこんな沼の落ち方、他にいないんじゃないかな。(笑)
あんなにもオタクを拒んでいた私が、
あんなにももう一度同じ道を進んではいけないと思っていた私が、
あんなにも生きる目的も失い、生きている価値を見出せなくなっていた私が、
今や再びアイドルを応援し、生きる価値を見つけることができた。
今年に入ってから約半年間、実は個人的にも色々悩むことが多くて。自分の性格上、全てを他人に打ち明けるもなかなか全部は難しくて。精神的に参っていたことも多かった。大した楽しみはないし、なんか周りが羨ましく思えたり、何のために自分は生きているのかなあ、なんて考える日も少なくない。なんとなく自分的には半年間葛藤して我慢していたような、そんな感覚。
でもね、そのとある日の動画の出会いで、私は救われたんだ。
正直今すごく楽しい。そりゃ悩みすぎる性格は変わらないし、結論が出ないまま今もなお苦しむことも多いけど、それ以上に生きる価値を生きている意味を再び知らせてくれた。
彼を知れば知るほどなんか勝手に自分と通じるものもあってね。
歌が大好き。努力家。仕事に対するプロ意識の高さ。負けず嫌い。好きなものはとことん好き。逆に興味のないものに対する熱の入らなさ。和物が好き。バンド大好き。ゲーム大好き。必要以上にテンションを上げない。緊張しい。ネガティブ。心はあまり強くない。どこかネジが取れたみたいに変な人。厨二病。(笑)
でもパフォーマンスの力強さと言ったらそのギャップ半端じゃない。
自分のファンとは生きる上でライバルでありたい、というその感覚。
全てに惹かれていった。
そして他人に惹かれるその感覚に懐かしさも覚えた。
あ、そうそう、ミセスの点描の唄を歌っていた人がHey you!を歌っているSixTONESの京本大我くんだったと分かったのはちょっと時間が経ってからなんだよね。自分的には一致していないかった。あ、そういえば!みたいな感じ。
大我くんを知っていくうちに辿り着いた事柄の一つに、去年上演する予定だった”ニュージーズ”という主演のミュージカルがコロナ禍で”延期”ではなく”中止”となってしまっていた、ということ。
そしてそれを知ったときはまだ上演の見込みがなかった。というかまだ発表される前の段階。
申し訳ないことに、私は去年のことはネット上に残るものでしか知ることができないから、当時から応援していた方と比べたら、そんなの中止になってしまったことに対して同情するのは失礼に値してしまうのかもしれないが、しばらくミュージカルに触れることができなかった大我くんを思うと、胸が痛むし、改めてなるべく近いうちに上演が決まればいいなあ、努力が報われる日がくればいいなあ、と強く思った。
んー、なんか言葉にすればするほど安っぽい言葉になってしまってなんかヤダな。
ニュージーズの上演が決まってよかった。
そしてジャックに会えてよかった。
京本大我に出会えてほんとよかったよ。
幸せをありがとう。
ともにこれからの景色を沢山見て行きたいです。
これからもライバルでいさせてね。